2016.10.07 06:33植草甚一のおかげ(せい)で植草甚一天文学的好奇心を持ち、 ノーマン・メイラーの時代感覚をもっていたおじさん。当時、自分の中へすんなりと入り込んできたその言葉の群れを思い出す。「HipヒップとSquareスクウェア」 この二つの言葉は遠い昔、このおじさんから学んだ。1960年代後半から1970年代にかけて、アメリカで盛んに使われた感覚用語。それ以前の50年代は「ホットとクール」などともいっていたと思う。“誕生日などの記念品”...
2016.09.06 08:14金子光晴のおかげ(せい)で 金子光晴のおかげで日本を飛び出した。『どくろ杯』を読むきっかけは、開高健の『人とこの世界 』であった。開高健は金子光晴について次のように書いている。「彼は全体として見わたすと、クラゲのような、ナマコのような、酔っ払いのような、聖者のような、道化者のような、哲学者のようなやつ。 バラの花を歌っているかと思うとウンコをうたいだす。 ごろつきで、大学者で、手におえないカンシャク持ちじいさんで...
2016.08.30 06:55土門拳のおかげで土門拳のおかげ(せい)で、仏像が好きになった。でも、絶対に買わない。ようにしている。彼を知ったのは20年以上も前。1994年の太陽/NO.395、特集『土門拳の日本』である。最近、8月になってから数十冊を読み直し始めている。やはり、今でも感じることは、 何かが落ちてきたという例えようもない本音。その写真には、被写体の本質的なものをえぐり抜いたかのような表情がある。そこから問いかけてくる力はとても強...